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地点第13回公演
桜の園
原作:アントン・チェーホフ 翻訳:神西清
2007.11.8-18 アトリエ劇研(京都)

私の場合、演劇をやっていると未来や希望のことを忘れがちになります。それは演劇をつくることが、「いま、ここで」できることから出発し、過去の歴史へ向かって歩いてゆく作業だからです。チェーホフ本人が遺作と自覚した『桜の園』は、軽さに満ち、粋なまでにテクニックを駆使し、集大成にふさわしい完成度があります。そして、めずらしく未来について大変な希望を謳っているのですが、そこだけはどうもモタクサイ。だからこそ、いつもと違って未来を、希望を演劇にしてみようと思います。もちろんそれは「見せかけ」であるが、しかし「優れた見せかけ」ならば 意味があると考えているのです。
三浦 基
演出:三浦基
出演:安部聡子 岩澤侑生子 石田大 大庭裕介 小林洋平 谷弘恵
演出助手:村川拓也
照明:吉本有輝子
映像:山田晋平
舞台美術:杉山至+鴉屋
音響:堂岡俊弘
衣裳:堂本教子
舞台監督:浜村修司
宣伝美術:納谷衣美
制作:田嶋結菜
助成:財団法人セゾン文化財団 平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業
EU・ジャパンフェスト日本委員会
提携:アトリエ劇研
京都芸術センター制作支援事業 平成19年度文化庁芸術祭参加公演
主催:地点
■地点『桜の園』 現代社会の姿と重ねる
三浦基がチェーホフの原作を構成・演出し、鮮やかな一篇の現代劇が成立した。(中略)ロシアの風景が細い帯のように壁に映し出される。桜の園近くの鉄道を、現代風の列車が行き過ぎる映像が繰り返される。急速に近代化されるロシアを、効率化され功利的になりすぎた現代社会と重ね合わせる演出だ。気がつけば、舞台の床は、鈍く光る無数の一円玉でおおわれている。硬貨の上でまろび、ころぶロパーヒン。それは農奴階級から成り上がり、桜の園を買って喜ぶすがたにも、金のために均衡を失い、たいせつなものを見失ったすがたにも見える。
太田耕人(京都新聞2007年11月14日夕刊)
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